保育所が抱える問題として、保育士不足があります。保育士に憧れる子供は多いのですが、実際大人になって保育士として働き始めても、離職して別の業界で働く人や、保育士の資格を持ちながら保育士になる事を諦める人もいます。こういった人達を潜在保育士と呼ぶ事があり、潜在保育士の数は多くいるのではと言われています。
保育士を辞めたり保育士になる事を諦める理由として多いのは、賃金の低さです。保育士の年収は平均で300万円台前半で、月収にすると平均22万、卒業後の初任給ならまだしも、保育士の年収は長く務めても上がらないと言われています。加えて労働環境は過酷で、残業が多い事もありますが子供を預かるというプレッシャーから精神的に追い詰められる事も多く、保育士という仕事に情熱を持ちながらも諦めるしかない人が増えています。
特に男性の保育士が不足していて、家族を養う事ができないからと結婚を機に離職するケースもあります。最近では労働観光や待遇を見直そうという動きも出てきていますが、すぐに改善は難しく、現時点では変化が出ていないのが現状です。保育士が不足していては保育所を経営する事ができませんから、保育所自体の減少、そして待機児童の増加に繋がります。